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2002年5・6月合併号より
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47都道府県専門学校調査から
→ 専門学校は4年ぶりの新設ラッシュ。23都道府県で66校・200学科も
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弊社では毎年全国47都道府県の専門学校担当部署にアンケートを依頼して、5月1日現在の専門学校の新設を調査している。
今年度は4年ぶりの新設ラッシュで、対前年度比28校増の66校が全国で新設された。表でわかるように、10年度に71校という多数の新設があったが、以降は44校、43校、38校と3年連続して減少していた。今年度の66校が専門学校の新設ラッシュのスタートになるかどうかは即断できないが、過去3年間の専門学校学生総数の増加傾向と軌を一にするものとして注目される。
なかでも、北海道6校(前年度1校)、東京11校(同3校)、愛知5校(同0校)、福岡9校(同1校)、沖縄5校(同1校)などは大幅な新設で注目される。
一方、表のように今年度新設校のなかったのは青森、宮城など全国の都道府県の半数を超える24県で、新設に関しても二極化傾向が見られるようになった。
これを分野別に見てみると、工業8校(前年度5校)、農業1校(同1校)、医療24校(同12校)、衛生14校(同9校)、教育・社会福祉8校(同5校)、商業実務・外国語13校(同5校)、文化・教養17校(同4校)で、服飾・家政だけは前年度同様に新設校はなかった。(注1、2) 特に、医療、商業実務・外国語、文化・教養では前年度と比較して新設ラッシュが注目される。
さらにこれを学科別に見てみると、工業18学科(前年度10学科)、農業4学科(同2学科)、医療64学科(同29学科)、衛生29学科(同9学科)、教育・社会福祉10学科(同6学科)、商業実務・外国語35学科(同13学科)、文化・教養40学科(同9学科)となっている。(注3) ほぼ全分野にわたって学科が新設されていることがわかる。
しかし、その学科内容を見ると、福祉美容科、サッカー専攻科などを除いては、従来からある学科ばかりが目につき、工夫の跡が見られないのは残念である。本誌で再三にわたって指摘しているように、専門学校の原点は職業教育であり、その職業教育は社会の変化を敏感に感じ取り、それに即応したものでなければならない。新しく、かつ将来性のある分野が上記にあげた2学科だけではないはずであることをもう一度指摘しておきたい。(鎌田)
注1:複数の分野を設置した学校があるために、分野の延べ数と新設校数とは一致しない。
注2:弊社では文化・教養の外国語関連学科を商業実務に加えて「商業実務・外国語」としている。
注3:都道府県によって、同一の学科でも認可分野が異なる場合がある。表では原則としてそれぞれの認可分野に従ったが、医療ビジネス科など「医療」というよりは「商業実務・外国語」に分類した方がわかりやすいものは弊社の分類に従って変更してある。
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